日本を紳士の国に変える 第九十幕
その後は4人でゆっくり話した。
僕の父の話や、野球の話、色恋沙汰の話もした。
野田は終始笑っていた。
時々、聡美さんの顔を見つめて。
強い西日が差して暑くなったからカーテンを閉めた。
クーラーが利いたオレンジ色に染まった病室は、とても居心地が良くて
この時間が永遠に続けばいいのになと思った。
多分4人とも同じことを思っていたと思う。
野田の豪快な笑い声。
聡美さんの綺麗な笑い声。
窪田さんの高くて可笑しな笑い声。
僕の人生で一番、素敵な時間を過ごした、この日は
一生忘れることのない。
大切な大切な一日になった。