日本を紳士の国に変える 第477幕

 何よりも大切なことは”人間性”である。何をさておいても人間性である。人間性とは他人が決めるものと考えている人も多くいると思うが僕はそう思わない。人間性とは自分の中にあるものだと思う。

 例えばポイ捨てをする人がいる。明らかに良くない行為であるがこの行為を目撃した僕はあの人は人間性が良くないと思うだろう。僕には考えられない行為である。しかし僕は魚釣りが趣味だが糸と針を結ぶと糸の切れ端が1ミリないくらい出る。僕はそれを持って帰ることはせずにその場に捨ててしまう。本当に目にも見えないくらい細くて短い糸だ。

 ここで前者のことを思い出すと、前者の捨てたものは目に見えるくらい大きくて、さらに僕が目撃したから気づいたものだ。一方僕が捨てたものは人には見えないくらい小さい。さらに誰も見ていない。

 僕は前者も僕もポイ捨てをしたことには変わりがないと思う。もっと言えば前者の方はゴミが落ちたことに気づいていないだけでポイ捨てをしたわけではなかったかもしれない。ここで僕が言いたいことに戻ると”人間性は他人が決められるものではなく、自分自身の中にあるもの”であると考える。

 この答えを僕が持っていると自分で自分は人間性がいいと思わないといけない、言わないといけないと思う人もいると思う。ここが本当の答えで僕の考える人間性とは自分のことをまだまだ未熟者だと信じ、他人の優れたところを認め、他人の非を許すこと。これができる人は人に対して優しい。そして人のことを思いやれる。他人に言えるほど自分が優れた人間でないことを知っているから。

 こういう人間に俺はなりたい。