日本を紳士の国に変える 第九十九幕
今日はお客様のスーツの受け渡し日だった。
毎度の事ながらドキドキする。
採寸が間違っていないか。
ちゃんとお客様の要望通り仕上がっているか。
ドキドキの時間を過ごしてきた。
無事にピッタリのスーツを提供することができた。
いや、ちょっと待てよ。
私の目標はスーツを通してお客様の人生を変えることではなかったか?
それが現状はサイズが合っているかどうかで
心を落ち着かせてしまっている。
ゴールはそこではないはずなのに。
でも今は仕方がないことなのかもしれない。
始めて数ヶ月。
今はただしっかりとスーツを作る力を身に付けること。
だけど自分のゴールを持っておくことが
とても大切なことだと思う。
お客様も私自身も納得するスーツを提供し、
私はその上のお客様の人生を変えるという目標を達成するために
更に技術、知識をあげる。
向上心を忘れず、スーツに真摯に向き合おうと思う。