日本を紳士の国に変える 第七十九幕
「人生はドライブなんだよ。
晴れの日ばかりじゃないし、雨ばかりでもない、
寒くて辛い時ばかりじゃないし、穏やかな時ばかりでもない。
最初は運転するのが楽しくてワクワクしながらドライブしてたんだ。
初めて見るものばかりで楽しいんだよ。
その時は周りなんか気にならない。
自分が行きたい道をひたすらに楽しく行く。
でもずっと運転をしていると、最初は自分の車でも充分に楽しいドライブだったのに誰かの車が羨ましくなって。自分の車が周りと比べて劣っているように感じる。
そんなこんなしていると、窓ガラスが曇って前が見えづらくなってくる。
そしたらアクセルも踏み込めない。
そんな君の横を音楽をガンガン鳴らしながら、窓を開けて楽しそうにドライブする人間が通り抜ける。
その人間を見て君はあの人には特別な才能があるという。
私は違うと思うんだ。
アクセルを踏み込む勇気が君にあれば
君の前に立ち込める、曇天は一気に晴天になり、
音楽がかかり、ドライブは一気に盛り上がる。」
人間死ぬこと以外何も約束されていない!!!!と大きな声で叫んで。
がははと笑い出した。