日本を紳士の国に変える 第479幕

 娘の寝顔がたまらなく愛おしい。呼吸をするたびに上下する胸がたまらなく愛おしい。腕の角度、足の角度、洋服のひらひら、お腹までかけられた布団。全てが愛おしい。子供は3歳までに一生分の親孝行をするという言葉を聞いたことがある。その言葉の意味が少しだけ分かった気がする。こんなに可愛い塊が僕たちの元にずっといてくれる。幸せ以外のなんでもない。

 僕たちが考える親孝行って実は本当のものではないのかもしれないと感じる。子供がある程度の年齢になったら一人の人間として尊重して、親子ではあるけど僕と娘は一人の人間であると思う。だから一人の人間として尊敬してもらえるように、また一人の人間として尊敬できる娘になってくれたら嬉しいなと思う。