日本を紳士の国に変える

 私はオーダースーツを日本人に推奨しスーツを通じて日本を紳士の国に変貌させようと企んでいる。見事に理解不能なブログの始まりだが私は真剣だ。まずは読者の皆様を私の脳内へと誘う。

 

 まず私が何者なのかを自己紹介したいと思う。私はオーダースーツ個人店の営業代行を生業としている者だ。営業まで手が回らないお店の営業を請け負うといった形だ。スーツ離れが深刻化してきている中、何かできることはないかと自問して起業した。

 

 スーツの魅力をどの様に皆様にお伝えするか私なりに考えた結果、ちょっとした物語的なニュアンスでお伝えするのがいいだろうと思った。早速、物語を始めたい。

 

 オーダーメイドのスーツをまとい今日も出社する。3年前に買った高級鞄を左手に握り駅までの道を優雅に歩く。革靴がアスファルトを叩く軽快な音も一緒に。駅に着くとICカードで改札を抜け、階段を上り、ホームに出る。そこにはスマホ依存症の人間たちがうごめいている。私は鞄から好きな作家の小説を取り出す。栞を外し物語に入り込む。容赦ない轟音をたてて電車が入ってきた。私は小説を鞄に戻し、乗り込むため順番を待つ。スマホ依存症の患者たちはこの時ばかりは携帯から目を離し我先にと電車に駆け込む。

 

 今回の物語はここまでだ。

皆様は高級なスーツを身に着けた人間が携帯ゲームに熱中し、我先にと電車に乗り込む姿を見たことがあるだろうか。時には見たことがある人もいるだろうが、極めて稀なことだと思う。この現実が単なる偶然とは私には思えないのだ。